ディスコース・モダリティに関するMaynard (1993)の本を読みました②

今回読んだ本は以下の本です。

  • Maynard, Senko K. Discourse modality: Subjectivity, emotion and voice in the Japanese language. Vol. 24. John Benjamins Publishing, 1993.

モダリティについては、この前も紹介しましたが(詳しくはこちら)、この本で、Maynardは、日本語の表現性(expressiveness)も、話し手の主観的な感情的・精神的・心理的態度伝えるものであり、広義のモダリティに当たるといっていました。こういったモダリティを「ディスコース・モダリティ」と呼んでいました。

このディスコース・モダリティを探るための指標(Discourse Modality indicators)となる特徴の例として、パラ言語(イントネーション等)、接続詞(だから、だって等)、副詞(やっぱり、どうせ等)、スタイルシフト(普通体と丁寧体(「~だ」・「~です」を混ぜて使うこと)(スタイルシフトについては詳しくはこちら)、終助詞(ね、よ等)、「~という+名詞」などを挙げていました(ただ、他にもたくさんあるようです(p.48-49))。

一つ一つの章は面白い分析も多数あったのですが、長くなるのでまた明日にします。