Ennis(1991)のクリティカル・シンキングの定義についての論文を読みました。

Robert Ennis(ロバート・エニス)はクリティカル・シンキングではかなり有名なようで、以下の本を含む様々な論文があるようです。

  • Ennis, Robert H. Critical thinking. Prentice-Hall, 1996.

今回はそのEnnisの以下の論文を読みました。

  • Ennis, R. (1991) Critical thinking: A streamlined conception.Teaching Philosophy, 14 (1), 5-24.

この中でEnnisはクリティカル・シンキングを大まかに以下のように定義しています。(p. 6)

reasonable reflective thinking that is focused on deciding what to believe or do.
何を信じ、行うかについて決定するための合理的な熟考的/反省的な考え

reflectiveというのはどう訳せばいいのかよくわかりませんが、振り返って考えること、熟考することというような意味だと思います。

さらに、この論文では、自らの陪審員としての経験を基に、クリティカル・シンキングにはどういった資質(disposition)や能力(abilities)が必要なのかを詳述していました。

クリティカル・シンキングの定義を知りたい人には、(他の研究者の定義とも比較・検討するのが前提となりますが)役に立つ論文なのではと思います。