「コンテクスト」に関するFetzer (2007)とFetzer and Oishi (2011)も2冊いただきました。

昨日の本の他に、以下の2冊の本も知人にいただきました。

  • Anita Fetzer and Etsuko Oishi (Eds.) (2011) Context and Contexts. John Benjamins.
  • Anita Fetzer (Eds.) (2007) Context and Appropriateness. John Benjamins.

どちらもコンテクスト(文脈・場面)についての本のようです。昨日いただいた本もそうだったのですが、今回の本もJohn Benjamins社のPragmatics and Beyond New Seriesというシリーズの一冊です。このシリーズは名前のとおり、語用論(Pragmatics)関係についての本です。ちなみに今回いただいた3冊は、いずれも国際語用論学会(IPrA)大会での発表等を基にしたものでした。

語用論は文脈の中で言語がどう使われているかという、言語使用に注目しているので、このコンテクスト(文脈・場面)は非常に重要な要素になります。

序章だけざっととみてみたのですが、コンテクスト(文脈・場面)と一口にいっても、十把一絡げに「コンテクスト」と単体のものとしてみるのではなく、様々な要素(サブ・コンテクスト)を含んだ重層的なものとして考える傾向にあるようです(「parts-whole perspective」と言っていました)。(Fetzer (2007) p.4)。

また、コンテクストについては様々な見方があるといっていました。Fetzer (2007)によると、コンテクストを話の境界線を定める「フレーム」とみる考えや、実際にコミュニケーションの中でダイナミックに変化していく概念とみる見方、さらには、話者の間の共通理解のようなものとして見る考えもあるといっていました。
せっかくいただいた本なので、ゆっくり読みたいと思います。