関連性理論(Relevance Theory)について少し調べてみました②

関連性の原則

関連性理論では、主に話し手が伝えようとした意図・内容を、どう聞き手が解釈し、理解するのか、そのプロセスなどが研究対象になると書きましたが、これに関連してSperber and Wilsonの提唱した2つの関連性の原則というのがあるようです。(Sperber & Wilson 1995, p.260)(訳は東森・吉村 2002, p. 18から引用)

・関連性の認知原則(Cognitive Principle of Relevance)
Human cognition tends to be geared to the maximization of relevance
人間の認知は、関連性の最大化と連動するように働く傾向がある。

・関連性の伝達原則(Communicative Principle of Relevance)
Every act of ostensive communication creates a presumption of its own optimal relevance.すべての意図明示的伝達行為は、それ自体の最適な関連性の見込みを伝達する。

 

関連性の認知原則

関連性の認知原則というのは、新たに得た情報が自分にとって関連性があるからこそ聞き手はその情報を処理するのであり、情報提供というのは自動的に「関連性」と連動するというものだそうです。

これは私の例ですが、全く興味のない俳優の話をされても、興味がない(=関連性が見出せない)と聞き流したりしますが、興味のある俳優の話だと自分に「関連性」があるからこそ認知的に処理しようとする、ということだと思います(たぶん)。

 

関連性の伝達原則

関連性の伝達原則というのは、話し手のほうが、(聞き手に特定の商品を買ってほしいなど)はっきりとした意図をもってコミュニケーションをする場合(ostensive communication)、聞き手の興味関心をひけるような、聞き手に関連性のある言語・非言語行動でそれを伝えるというものだそうです(もちろんそれが常に成功するわけではありませんし、話し手の能力や優先順位等も伝達の際には関係してくるそうです。)

 

参考書
  • Sperber, Dan and Deirdre Wilson (1986/1995) Relevance: Communication and Cognition, Blackwell.
  • 東森勲,吉村あき子(著)(2002)「関連性理論の新展開」研究社

 



2 Comments

  1. こんにちは。数年前からブログを拝見しています。(twitterでもフォローしています。)とても見やすいデザインと分かりやすい文章で、楽しんで読んでいます。来月、9月から応用言語学の修士コース(1年のフルタイム)に入るので、コースの読書リストにある本や論文を読んでいるのですが、英語に苦戦しています。それでこちらにお邪魔したら、非常にわかりやすくまとめてくれていたので、助かりました。ありがとうございました。

    • コメントありがとうございます。私も英語で苦労した(している)ので、お気持ちよくわかります…。来月から修士を始められるとのこと、大変だと思いますが、得られるものもきっと多いのではと思います。陰ながらですが応援しております。お時間のあるときにのぞきに来ていただけるとうれしいです。今後ともどうぞよろしくお願いします。

Comments are closed.