Fred Geneseeのイマージョンプログラム(immersion programs)に関する講演も視聴しました。

この前、Fred Geneseeの講演について紹介しましたが(詳しくはこちら)、同じ学会でのGeneeseのイマージョンプログラム(immersion programs)に関する講演も視聴しました。

  • FAAPI 2013 – Keynote presentation
    Fred Genesee: ‘Lessons from Research on Immersion Programs in Canada’ (2013年9月26日)


イマージョン・プログラム(immersion programs)とは、その目標言語に「どっぷり浸って(immersion)」学習する方法のことです。例えば、英語を学ぶ場合は、英語の授業をするのではなく、英語を使って数学、理科、社会などの別の教科を学ぶことで結果的に英語も学ぶという学習方法です。特にカナダで盛んで(1965年頃から始まったようです)、イマージョン・プログラムというとカナダのイメージが強いです。

この講演では、このイマージョンプログラムで蓄積された研究結果について紹介していました。この前紹介した講演と重複しますが(詳しくはこちら)、イマージョンプログラムは、英語圏における英語母語話者の子どもに対するフランス語イマ-ジョンプログラムなど、その地域のマジョリティグループの子どもについては有益であることが多いようです。おそらく学校以外でも母語に触れる機会が多数あるため、母語はそちらで伸ばせるということかなと思います。マイノリティの子どもだと、母語がおざなりになるおそれがあるということでしょうか。

また、早くイマージョンプログラムを始める必要は必ずしもなく、遅く始めた場合も、同じような効果がでることも多いようです。

それから、ただ目標言語のインプットを多数受けるだけ(つまり目標言語を多く聞くだけ)では、不十分で、文法的間違いがいつまでも直らなかったり、聞き取りはできても読み書きが伸びなかったりという問題も表出していて、何らかの形で言語面でのサポートをする必要性も指摘されています。

Geneseeは以下の本も執筆しています。

  • Hamayan, E. V., Genesee, F., & Cloud, N. (2013). Dual language instruction from A to Z: Practical guidance for teachers and administrators. Heinemann.
  • Mehisto, P., & Genesee, F. (2015). Building Bilingual Education Systems. Cambridge University Press.