Martin & White (2005)のAppraisal theory(評価理論)について

Appraisal theoryについて
  • Martin, James R., and Peter R. White. The language of evaluation. London: Palgrave, 2005.

昨日少し紹介したappraisal theoryについてです。上記のMartin & White (2005)を参照しています。

Appraisal theoryは書き手/話し手の態度がどうテキストに現れているのかを分析・記述するための理論です。以下、ざっくりですが紹介します。詳しくは原書をご覧ください。

 

Appraisal theoryの概要

上記の本のp. 38にまとめられていますが、appraisal theoryでは以下の3つの概念を提唱しています。

  • ENGAGEMENT
  • ATTITUDE
  • GRADUATION

以下、1つずつみていきます。

ENGAGEMENT

Engagementは、ある意見に対して書き手・話し手がとる態度のことです。

例えば、以下の文を比べてみてください。

  • She is beautiful
  • I personally think that she is beautiful
  • I believe she is beautiful

「She is beautiful」というと、それが事実・当然のこととして提示されていますが、「I personally think」や「I believe」がつけることで、「she is beautiful」ということが事実・当然のことではなく、そう思わない人もいるかもしれないといったニュアンスがでてくるのがわかります。

Martin & White (2005)はEngagementを以下の2つに分けています。

  • monogloss―あることを常識・当たり前のこととして提示すること(上記の「she is beautiful」)
  • heterogloss―他の視点があることを認識したような言い方をすること(上記の「I personally think」「I believe」など)
ATTITUDE

ATTITUDEは、人・物・行動などに対して、話し手・書き手が示す感情・評価のことです。Martin & White (2005)ではATTITUDEを以下の3つに分けています。

  • affect―個人的な感情的態度

「He dislike her」の「dislike」、「he was angry with this」の「angry with」など、人・物などに対する個人的感情のこと

  • judgement―ある行動に関する倫理的/道徳的態度

「He is a bad man」の「bad」、「she did a right thing」の「right」など、倫理・道徳面から他人の行動を評価すること

  • appreciation―機能的・美的評価

「She is a beautiful girl」の「beautiful」や、「useless computer」の「useless」など、ある人・物に対して美的・機能面から評価すること

GRADUATION

GRADUATIONは、内容に強弱や濃淡をつけることで、以下の2つに分かれます。

  • FORCE―内容に強弱をつけること

例えば、「he is a good player」に「very」をつけて「he is a very good player」にすると、その意味を強調する効果がでます。逆に、「he is kind」に「somewhat」や「a little」「a bit」をつけると「kind」の意味が弱まります。

  • FOCUS―あるカテゴリー内での濃淡(sharpening/softening)をつけること

例えば、「she is a friend」に「true」をつけて「she is a true friend」にすると、友達というカテゴリーのど真ん中に彼女がいるような、そこに焦点が定まるようなニュアンスになります。逆に「kind of」をつけて「she is kind of a friend」とすると、友達というカテゴリーの周縁にいるような、曖昧な意味合いが出てきます。



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