CBI(Content-Based Instruction)とCLIL(Content and Language Integrated Learning)の違いについて

参考にした本

最近「CLIL(Content and Language Integrated Learning)」についてよく聞きますが、CLILと「CBI(Content-Based Instruction)」の違いがよくわからなかったので、調べてみました。

参考にしたのは以下の本のp. 20です。

  • 奥野由紀子他(2018)日本語教師のためのCLIL(内容言語統合型学習)入門. 凡人社.


簡潔にCLILの理念やCLILに基づいた授業の組み立て方などについて記載した入門書です。

 

CLILとCBIの違い

CLILとCBIは、学習内容に重点を置いた総合的活動という点では非常に似ているそうです。どちらも「言語学習」そのものを目的するのではなく、社会問題などの「内容」の学習を通して、言語も学び、そして思考力も高めるということに重きを置いているようです。

では、何が違うのかというと、二つが生まれた背景が違うようです。

1990年代ごろからヨーロッパでは国境を越えた「ヨーロッパ」市民形成の必要性が高まり、それに伴って複言語主義といった考え方も出てきたのですが(詳しくはこちら)、CLILはそういったヨーロッパの状況を背景に生まれた概念のようです。

一方、CBIは、アメリカで形成されたもので、その背景には、英語が母語話者でない者に対するEnglish for academic purposesのような専門分野のための英語教育や、イマージョン教育の広まりがあるようです。

 

CLILの特徴

また、CLILは、4Cという4つのCを提示しています。(日本語訳は上記の奥野他(2018)のものです)

  • Content(内容)
  • Communication(言語知識・言語使用)
  • Cognition(思考)
  • Community/Culture(協学・異文化理解)

この4つの要素を意識的に取り入れながら、クラスを計画的に設計するのがCLILの特徴だそうです。

また、CLILのもう一つの特徴として、ただ「思考力」を高めるというのではなく、暗記・理解・受容/応用といった低次思考力(Low-order thinking skills(LOTS))から、分析・評価・創造といった高次思考力(High-order thinking skills (HOTS))をめざすフレームワークを提示していることも挙げられていました(奥野他(2018))

 

CLILの参考書について

CLILの参考書についてはこちらをご覧ください。

CLIL(内容言語統合型学習)に関する日本語参考書の紹介



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