「わけだ」と「のだ・んだ」の使い分けについて

参考にした本

「わけだ」と「のだ・んだ」の違いについて調べてみました。参考にしたのは、以下の本です。

  • 庵功雄・三枝令子 (2013). 日本語文法演習 まとまりを作る表現―指示詞、接続詞、のだ・わけだ・からだ. スリーエーネットワーク

↑上級学習者のための文法演習本です。

「わけだ」「のだ・んだ」の違い以外にも、「のだ」「からだ」「わけだ」の使い方をそれぞれ詳しく記載しています。

 

「のだ」と「わけだ」の使い分け

「のだ」と「わけだ」には次のような使い分けの規則があります。上記の本のp. 62の引用です。

  1. 「理由」を表すときは「のだ」が使われる
  2. 「論理的結論」を表すときしか解釈できないときは「わけだ」が使われる
  3. 「話し手の話を聞いてそれまでわからなかったことの理由がわかったことを表す」ときは「わけだ」が使われる
  4. それ以外のときは「のだ」も「わけだ」も使われる。

これについて以下、私の理解した範囲で説明していきたいと思います。

 

ちなみに、「のだ/のです」の代わりに「んだ/んです」を使うこともできますが、「のだ/のです」の方が書き言葉やフォーマルな場面でよく使われます。

 

(1) 「のだ」しか使えないとき

以下のような「理由」を表すときは「のだ」を使い、「わけだ」は使いません。

  • 今日、クラスに遅れてしまった。バスが来なかったのだ
  • 今日は道が混んでいる。たぶん事故があったのだ
  • すみません。今日のミーティングに出られません。他の用事があるんです

 

(2) 「わけだ」しか使えないとき①

「のだ」はある状況に対する話し手の解釈や発見を表すことが多いです。

「わけだ」は論理的に考えた結果(論理的結論)を表すときに使われます。

つまり、「当然~という結果になる。」という意味合いが強いときは「わけだ」が好まれます。

  • 私は今40歳で、結婚して20年になるということは、人生の半分を今の妻と一緒に過ごしているというわけだ
  • 1か月に2万円ずつ貯金したら、1年に全部で24万貯まるというわけだ

上記の例の場合、文脈によっては「のだ」も使えるかもしれませんが、論理的結論を示したい場合は「わけだ」が使われることが多いようです。

 

(3) 「わけだ」しか使えないとき②

話し手の話を聞いてそれまでわからなかったことの理由がわかったことを表す」ときは「わけだ」しか使えません。

  • このネックレス、すごく高いなぁ…。あ、これ、ダイヤモンドのネックレスか。高いわけだ
  • ああ、あの2人は兄弟なのか。似ているわけだ
  • 今日は道路がすいてるな。ああ、今日は休日か。そりゃ、すいているわけだ

上記の例の場合、それぞれの事象(それぞれ「ネックレスが高い」「2人が似ている」「道路がすいている」)の理由がわからなかったのですが、その理由(それぞれ「ダイヤモンド」「兄弟」「休日」)が何らかの形でわかったという意味になります。

このとき「のだ」は使いません。

 

(4) どちらも使えるとき

それ以外の、例えば話し手の「納得」を表すときは、「わけだ」「のだ」のどちらも使えるようです。

  • A:佐藤さんはニューヨークに10年住んでいたようですよ。
    B:だから、英語が上手なんですね。/だから、英語が上手なわけですね
  • A:佐藤さん、彼女と別れたそうだよ。
    B:だから、最近元気がないんですね。/だから、最近元気がないわけですね

ただ、この場合も「のだ」は話し手の主観的な納得、「わけだ」は、状況から考えた論理的帰結といったニュアンスがでるようです。

 

まとめ

上記のように、「のだ」は理由や話し手の解釈・発見を言うときに使われやすく、「わけだ」は論理的帰結を表すときに好まれるようです。

「のだ」のほうがどちらかというと主観的な表現のようですね。

 

「のだ」は初級で、「わけだ」は中級で導入されることが多いと思いますが、どちらもなかなか定着しづらい学習項目かと思います。

この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。



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