「度に」「ごとに」の違いについて

参考にした本

「Aするときには、いつもB」という意味で使われる、「A度にB」と「AごとにB」の違いについてまとめておきます。

 

参考にしたのは以下の本のp. 126-127です。

  • 岡本牧子・氏原庸子  (2010) くらべてわかる 中級:日本語表現文型ドリル.  Jリサーチ出版

↑中級の学習者によく聞かれるような、75の文型や語彙の使い分けが説明されています。

練習問題もついているので、非常にわかりやすく、学習者に説明するときにも大変参考になります。

 

「度に」と「ごとに」の違い①:接続が違う

接続が違います。名詞と接続するときは、「度に」の前に「の」が必要です。

度に ごとに
動詞 会う度に 会うごとに
名詞 発表 発表ごとに
数量詞 × 1回ごとに

また、数量詞のときは、「ごとに」だけです。「1回度に」「1週間度に」などは言いません。

 

ちなみに、教科書によっては「動詞」と接続するときは、「度に」がよく使われると書かれているものもあります。

(つまり、「会う度に」のほうが「会うごとに」よりよく使われるということです。)

 

「度に」と「ごとに」の違い②:ニュアンスが違う

どちらも「Aのとき、いつもB」という意味ですが、上記の岡本・氏原(2010)によると、「AたびにB」は主観的な感情を含み、「AごとにB」は客観的に言う場合が多いそうです。

「AたびにB」の場合、「同じことが同じように行われる」ときに使い、そのことに対して感心したりあきれたりする気持ちを含むといいます。

  • 彼とは会う度に、喧嘩してしまう。
  • 引っ越しの度に、どんどん荷物が増える。
  • エンジンをかける度に、何か変な音がする。
  • 台風の度に、この地域は被害を受ける。

 

「ごとに」は規則性のある事柄に使うことが多いそうです。

  • 100円買い物するごとに、1ポイントもらえる。

 

個人的には、上記の例は、どれも「ごとに」または「度に」で置き換えることは可能(少なくともそれが間違いとまでは言えない)なような気がしますが、これは人によって判断が分かれるのかもしれません。

 

「度に」と「ごとに」の違い③:「それぞれで」という意味があるのは「ごとに」だけ

「ごとに」は「~のそれぞれで」「それぞれの~で」という意味もあります。

  • 作品ごとにフォームを添付して提出してください。
  • グループごとに課題を見つけて、発表する。
  • 同じチェーン店でも、店ごとに少しずつメニューが違う。

この「それぞれの」の意味のときは、「度に」で置き換えることはできません。

 

まとめ

「度に」と「ごとに」の違いについてまとめました。

明らかな違いとしては、

  1. 接続が違うこと
  2. 数量詞は「ごとに」だけ
  3. 「それぞれの」の意味があるのは「ごとに」だけ

ということがあげられるかと思います。

さらに、ニュアンスも違うと言われることもあるようですね。