休憩に映画「ティンカーベル」を視聴し、ついでに映画を分析した論文も読みました。

昨日、仕事が一段落ついたので、今日は休憩もかねてディズニーのTinker Bell (2008)を見ました。4部作らしいですが、1つ目の作品で、ストーリはモノづくりの妖精ティンカーベルが、諸処の理由でモノづくりという職業を嫌い、他の仕事を試しますがすべて失敗し、結局は自分のモノづくりの才能をいかし、自分の才能を肯定的に捉えなおすようになるというような、自己成長系の映画でした。(なんかこう書いてしまうと、薄っぺらい映画に聞こえてしまいますが、映画自体は面白かったです。)

  • Tinker Bell (2008)

いろいろなエスニシティを意識した妖精が出てきていたり、自己成長系のストーリーといい、今の世の中を反映している印象も受けました。

仕事をする気もおきなかったので、ちょっと調べてみると、標題のMeyers et al (2013)のRemediating Tinker Bell: Childhood Commodification and the Transmedia Narrativeという論文(会議録)を見つけ、短かったので読んでみました。なんでも調べている人がいるものですね。

Meyers et al (2013)では時代ごとにティンカーベルがどう描かれてきたかについて書いていました。

①20世紀初頭(1900年代)
Barrieのピーターパンの最初の劇ができた時代です。この時代に子供のフィクション、おもちゃなどが増えたそうです。ティンカーベルは、体は女らしいですが、自由奔放で子供っぽい行動をし、言葉も未熟で、ピーターパンに翻訳してもらわないと何言っているかわからないという感じに描かれています。

②冷戦時代(1950年)
この時代にディズニーのピーターパンが公開されています。ディズニーは子供だけじゃなくて両親もターゲットに、映画だけでなくテーマパークなど作ったりして、映画効果を最大限活用していきます。
また、ティンカーベルは、ウェンディ―の家庭的な女性のイメージとは対比した、メス狐(vixien)のような感じで描かれています。

③インターネット時代(2000年)
今回私が見た上記の映画です。ティンカーベルは、社会の中の、ストーリーを持った一人の人間としてえがかれ、子供たちは自分たちの社会の社会階層などを投影して見られるようになっています。また、それがMMOGオンラインゲームと連動していて、子供たちはゲームでも自分たちの妖精を作って体験できるようになっています。子供たちの毎日の生活の中に密接に組み込んでいけるよう、ゲームだけでなく、本、テーマパーク、アイスショーなどなど様々なところでマーケティングがされています。

Yahooのレビューを見てみると、「思っていたティンカーベルのイメージと違う」と書いている人が何人かいて、確かに描かれ方は随分変わっているなと思いました。また、「世界観がいい」という意見もいくつかあり、たぶん自分たちの社会とある程度類似性を持ちつつ、ファンタジー性もあるところがいいのかなと思いました。

今日はゆっくりだったので、明日からまた仕事をしようと思います。