岩波新書の今井(2010)『ことばと思考』を読み終わりました。

この前から読んでいた岩波新書を読み終わりました。

  • 今井むつみ. ことばと思考. 岩波書店, 2010.

ことばがいかに自分の思考に多大な影響を与えるのかということが、研究結果を交えてわかりやすく書いてあり、良書でした。

紹介されている研究が面白いものが多いのですが、私が印象に残っているのは、自分の判断が言語に引きずられるというところです。(p. 202-204)。

例えば、ある研究では、あるグループには「伝染病の対策としてAを○○をすれば○○人救われる」などと「救う」という言葉を使って出題し、別のグループには「伝染病の対策としてcを○○をすれば○○人死ぬ」などと「死ぬ」という言葉を使って出題したそうなのですが、言い回しが違うだけで、回答者が選ぶ答えも異なっていたそうです。

著者は他にも多数出版しているようなので、他の本も読んでみたいなと思います。