Ungerer, F.& Schmid(1996)の認知言語学の入門書を読んでいます①

以下の認知言語学の入門書を読んでいます(まだ第2章までしか読んでいませんが)。

  • Ungerer, F., & Schmid, H. J. (1996). An introduction to cognitive linguistics. Routledge.

序章のところで役に立つと思ったのが、認知言語学のアプローチです。私の理解した範囲でまとめると以下のとおりです。

  • Logical view
    文法構造や語彙の意味(例えば「車」といえば「静物」「移動物」などという語彙の意味)が頭の中に保存されていると考え、これらの規則性や語彙の定義等を考えるアプローチ
  • Experiential view
    文や言葉を理解し、産出する際にどういう認知プロセスを経ているのかを考えるアプローチ
  • Prominence view
    情報がどう取捨選択され、文の中で配置されるかを探るアプローチ、例えば、同じ現象でも「The car crashed into the tree」と「The tree was hit by the car」などと異なる言い方ができ、どの情報が選択され、選択された情報が文にどう現れるのかを探るなど。
  • Attentional view
    自分が作る文というのは、自らの注意を引いたものを反映しているという前提に基づき、注意の当て方により、いかに文が変わっていくかを探るアプローチ

この本ではexperiential view, prominence view, attentional viewを扱っています。6章構成で、今読んでいる1章~3章はexperiential view、4章はprominence view、5章はattentional viewを扱っているようです。6章はまとめと課題のようです。