Liddicoat (2016)の文化間の仲介(intercultural mediation)、文化間コミュニケーション、翻訳についての論文を読みました。

Liddicoatは南オーストラリア大学の教授で、このブログでも何度か紹介しています。

今回読んだ論文は、Perspectivesという学術誌の特別号の一部で、この特集号では文化間の仲介としての翻訳について様々な角度から取り扱っていました。

  • Anthony J. Liddicoat (2016) Intercultural mediation, intercultural communication and translation, Perspectives, 24:3, 354-364, DOI: 10.1080/0907676X.2014.980279

上記のLiddicoatの論文では、文化間を仲介をする際のプロセスなどについて述べていました。
Liddicoatは、文化間の仲介というのは、「文化間で生じる誤解を解決する」といった狭い定義にとどまらず、テキストを自らが読者としてまずは解釈し、その解釈を他者に伝えるという、「解釈行為・活動(interpretative activity)」であるといっています。

intercultural mediationの定義としては、「an active engagement in diversity as a meaning making activity(Liddicoat & Scarino 2013, p. 54)」といっていました。

また、仲介する過程というのは、自己がまず解釈をするという過程を経るため、意味を相手に伝えるという対人的な活動であるとともに、一人一人の内での活動(intrapersonal activity)でもあるといっていました。
Liddicoatは以下のような本も出版しています。

  • Liddicoat, Anthony J., and Angela Scarino. Intercultural language teaching and learning. John Wiley & Sons, 2013.