読解のクラスの準備に向けて国際交流基金の「読むことを教える」を読み直しました。

諸所の事情により久しぶりに読解のクラスを教えることになりました。
なので、以下の本を読み直しています。

  • 国際交流基金. (2008). 読むことを教える (Vol. 7). ひつじ書房.

これは国際交流基金の日本語教授法シリーズで、他にも「聞くことを教える」など多数あります。

読解でよく言われるのが、トップダウン・ボトムアップという2つの読み方ですね。トップダウンは「上から下」との言葉通り、目的をもって必要な情報だけをピックアップしたり、ざっと内容をつかんだりする読み方で、ボトムアップは「下から上」ということで、ゆっくりと時間をかけて細かく読む方法です。

上記の本でトップダウン・ボトムアップの特徴として以下のようなものがあげられていました(今、手元に本がないので、ページ番号は間違えているかもしれません・・・)

  • トップダウン (p. 55)
    • 必要な情報だけを早く探す。
    • ざっと読んで大意をつかむ。
    • 予測しながら読み進む
    • 大切なことばをみつけ、それ以外は読み飛ばす。
  • ボトムアップ(p. 21)
    • ことば・文法・段落間の関係、文と文の関係を細かく確認しながら読む。
    • 新しい言葉を確認
    • 接続詞・指示語に注目
    • 細かい内容を表や図にして整理

またクラスを構成する上で、以下の3つの作業を考える必要性についても触れられていました(p. 28).

  • 前作業-読む前の準備(読みたいという気持ちにさせる。言葉や知識の確認。スキーマを活性化)
  • 本作業-様々なストラテジーを使って読む
  • 後作業-感想を言ったり書いたり、読み取った情報をもとに行動したり、語彙などを学んだりする。

学生が興味を持ってくれるような授業を組み立てたいものです。