世界における英語の状況に関する「Why English?: Confronting the Hydra」という本が今年の6月に出版されたようです。

たまたま購読しているメーリングリストで以下の本に関する情報が回ってきました。
  • Bunce, Pauline, and Robert Phillipson, eds. Why English?: Confronting the Hydra. Vol. 13. Multilingual Matters, 2016.

英語をギリシャ神話の怪物「ヒュドラー」に例えており、挑戦的なタイトルになっています。世界における英語使用の状況などについての論文をまとめたものです。

日本の状況に関する章もあるようです。このブログでも何度か紹介しているKubota(Okudaとの共著)が執筆しています。

まだ読んでいないですが、Financial Timesのその本のレビュー(筆者:Michael Skapinker “Mind your language: the fightback against global English” 2016によると、この本の寄稿者は、英語を学ぶこと自体は否定しない(むしろ推奨する)けれども、母語を犠牲にして早期から英語を優先させることや、それにより言語多様性が失われることに危惧しているようですね。

本は読んでいないですが、この場合の「早期」というのは、小学校の低学年からすべて英語で授業をする、という意味だと思います。日本における小学校での英語導入の議論のように、全体のほんの少しの時間だけ英語学習を取り入れる、という意味ではなさそうです。

この本の序文でも書かれているそうですが、そういいつつも、この本自体が英語で執筆されて、英国の出版社から上梓されているということが、皮肉かなと思います。



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