ディスコース分析における「引用」について

引用研究

引用とは、英語ではspeech representation, quotation, reported speechなどといったりします。

引用は他のテキスト(他の人の声)を自分のテキストに組み込むことですが、もちろんただ組み込むだけではなく、組み込む事によってなんらかの社会的・イデオロギー的機能が生じることになります。

ディスコース分析ではこの引用の社会的・イデオロギー的機能を調査するものも多いです。

 

  • Van Dijk, Teun A. Discourse and power. Palgrave Macmillan, 2008.

例えば、上記の本でvan Dijkは自らの1991年の論文を引用して、ニュースではマイノリティグループの人の声の引用数は、多数派グループに比べて少ないと指摘しています( p. 74-76)。

さらにマイノリティグループの人の声が引用されていたとしても、それは多数派グループの意見と変わらないようなものか過激派の意見が多いと言っていました。

また、引用されたとしても、宗教や芸術、民俗や文化などの「ソフト」なトピックのときが多いそうです。

日本語での引用研究

日本語での引用研究は以下のような本があるようです(私自身はまだ読んでいませんが。)

  • 鎌田修. 日本語の引用. ひつじ書房, 2000.

 

  • 泉子Kメイナード. 談話分析の可能性: 理論・方法・日本語の表現性. くろしお出版, 1997.

 

  •  加藤陽子. 話し言葉における引用表現: 引用標識に注目して. くろしお出版, 2010.