Pennycook (2016)の言語景観研究に関する講演を視聴しました。

Alastair Pennycookについて

今回は、この前も紹介したPennycookの以下の講演を視聴しました。

  • Alastair Pennycook Attunements and Assemblages: The complexities of linguistic interactions, Presented on October 20, 2016 at Birkbeck, University of London

リンクはこちら。アクセス日:2016年11月26日

Pennycookは以下のような本も出版しています。

  • Pennycook, Alastair, and Emi Otsuji. Metrolingualism: Language in the city. Routledge, 2015.

 

言語景観研究について

今回の講演では、言語景観研究について触れ、言語景観研究が「言語」そのものだけでなく、匂いや肌で触って得られるものなど、広範囲のものを取り扱うようになっているといってました。

ただ、こういった嗅覚・触覚なども考慮に入れると、一つの景観だけでも多大な情報(semiotic inventory)を扱うことになってしまいます。これら一つ一つがどう関連しているのかを示す方法を探るにはどうすればいいのかと疑問も投げかけていました。

 

assemblagesとattenument

その上で、最後にはassemblagesとattenumentという二つの考えも出していました。

Assemblagesというのは、「集合」や「収集」といった意味ですが、多様な要素がある場所で集まるということをいうようです。景観のように、嗅覚・触覚・視覚を含めた様々な記号がある場所に存在しているということなのかなと思います。

Attunementというのは、「調和」、「適合」といった意味だそうですが、私の理解した範囲だと、記号がある場所というのは固定的なものではなく、新たな記号が生まれる可能性もあるわけで、こういった新たな声に耳を傾け、それを認めていくというような意味のようです。(ちょっとここはPennycookが何が言いたかったのかよくわかりませんでした。もし興味がある方は、動画をご覧ください。)