コロケーションとは何か・日本語のコロケーションを知るのに便利な日本語作文支援システム「なつめ」

コロケーションとは

コロケーションとは、「よく使われる語の組み合わせや、自然な語のつながり」(李他 2018, p. 8)を意味します。

 

例えば、「お茶」という言葉だと、以下のような組み合わせがよく使われます。

  • お茶を入れる
  • お茶を出す
  • お茶をつぐ
  • お茶が濃い

 

「傘」という言葉だと、以下の組み合わせがよく使われるでしょう。

  • 傘を持つ
  • 傘をさす
  • 傘を開く

 

コロケーションは、上記のような、ある語とよく一緒に使われる語のつながりのことを言います。

 

コロケーションの便利な点①:言語の産出に役に立つ

コロケーションを知っておくことは、言語学習において非常に重要になってきます。

英語では味が濃いときに「strong」を使うこともありますが、日本語で「お茶が強い」などいうと、ちょっと不自然になってしまいますし、意味が伝わらないこともあるかもしれません。

 

コロケーションを知ることで、どの語とどの語が共起しやすいかがわかり、実際に語彙を使って話したり書いたりするときに役に立ちます。

例えば、日本語を学習する場合、「傘」という言葉だけでなく、「傘をさす」「傘をたたむ」などの動詞も一緒に覚えたほうが、実際にその語彙を使用する際に便利ですね。

 

ただ、どの語とどの語がよく一緒に使われるかは、その言語に多く触れている人ならある程度判断できると思いますが、特に初級~中級学習者などは判断はしづらいです。

なので、日本語教育では「基本語力アップ! 初級から学ぶ 日本語コロケーション」のような初級レベルから使用頻度の高いコロケーションを紹介した教材も出ています。

また、「研究社 日本語コロケーション辞典」のような辞書もでています。

 

英語学習や他の言語学習においてもコロケーションに注目した教材は多数出版されています。

 

コロケーションの便利な点②:似ている語の違いを知るのに役に立つ

コロケーションを知っていると、似ている語の違いを知るのに役に立ちます。

似ている語の違いを知るときは、辞書で意味を調べるというのが一般的かと思います。

それももちろん役に立ちますが、それだけでなく、その語のコロケーションを調べると、どの語が一緒に使われるかという観点から違いを説明できるようになります。

 

例えば、少し前に「試す」と「試みる」の違いについて紹介しました。

そのときに、コロケーションを調べたところ、「試す」は「薬」「商品」「力」「効果」のような語と共起することがわかりました。

「試みる」のほうは「分析」「説明」「抵抗」「治療」「自殺」など漢語とよく共起することがわかりました。

このように、コロケーションを見ることで、辞書の定義とは違う観点から、語の違いを説明することができます。

学習者に語彙の違いを説明するときにも、便利だと思います。

 

日本語作文支援システム「なつめ」

日本語教育で無料でコロケーションを調べられるものとしては、日本語作文支援システム「なつめ」というものがあります。

使い方は「Nihongo eな」(日本語学習に便利なサイトをまとめたポータルサイト)に記載されています。

2000年から東京工業大学留学生センター仁科らが中心になって「ひのきプロジェクト」を実施し、日本語学習支援システムを複数開発してきましたが、「なつめ」はその一つです。

現代日本語書き言葉均衡コーパス(BCCWJ)等の日本語コーパスを使って、日本語学習者が簡単にコロケーションを検索できるようにしたものです。

中級~上級の学習者におすすめです。

 

まとめ

コロケーションについてと、日本語のコロケーションを知るのに便利な日本語作文支援システム「なつめ」について紹介しました。

何かのお役に立てれば幸いです。