三宅他(編)の『メディアとことば(4)』を読みました。

ひつじ書房の『メディアとことば』シリーズは、『メディアとことば研究会』で行われた発表などをまとめたものです。

インターネット、メール、テレビ、新聞などで使われている言葉を分析しているという点では共通していますが、分析手法やテーマも多様な論文から構成されています。

  • 三宅 和子 , 竹野谷 みゆき , 佐竹 秀雄 (編)(2009). 『メディアとことば〈4〉 』.ひつじ書房

2016年11月現在、4巻まで刊行されていますが、今回はこの4巻を借りて読みました。収録されている論文は以下のとおりです(著者名は略)。

  • 麻生太郎の自称詞バリエーション―単独話者における一人称の変異
  • 「子供を産む機械」発言の広がりにみる政治とマスメディア―メディアの「対話ネットワーク」
  • TVローカル番組にみる方言使用の地域差
  • 新聞における投書の文章スタイルの計量的分析
  • 振り込め詐欺被害における受け手の解釈プロセス―架空請求書の場合
  • 謝罪メールをめぐる対人関係調整行動―「了解で~す☆」の真意を探る
  • 2ちゃんねるのことばとコミュニティ感覚―カキコミの作法が創る一体感をめぐって

タイトルをざっとみてもわかるかと思いますが、読み物としても興味深いですし、研究手法としても参考になります。

4巻以降はまだ発行されていないようですが、研究会のほうは毎年行われているようですね。