「日本語学」のオノマトペと日本語教育の特集号の中の秋元(2007)の論文を読みました。

「日本語学」のオノマトペと日本語教育特集

少し古いナンバーになるのですが「日本語学」の2007年6月号を知り合いの方にいただき、その中の秋元の論文を読んでみました。

  • 秋元美晴(2007)「日本語教育におけるオノマトペの位置づけ」『日本語学 特集 オノマトペと日本語. 教育』第 26 巻, pp.24-33

 

日本語教育におけるオノマトペについて

オノマトペは日本語では豊富といわれていますが、学習者はなかなか習得が難しいと言われています。

秋元によると、日本語教育ではオノマトペは基本的な文型を習得した後の中級後半か上級レベルで指導され、初級レベルの基本語彙にはほとんど含まれていないそうです。「雨がざあざあ降る」、「犬がワンワンなく」などオノマトペは文を構成する必須部分でないことが基本語彙に含まれない一因のようです。

秋元は、初級レベルのオノマトペ学習に対しては積極的な意見と消極的な意見が分かれているといっています。初級で導入する際の問題点として、(1) オノマトペを導入することで、文型定着を妨げるおそれがあるということ、また、(2) オノマトペは数が多く、また個人差も大きいため、何をオノマトペとするかという基準が一定していないことがあげられるそうです。

ただ、実際には「のんびりする」などオノマトペが文の必須要素となる割合も高く、オノマトペを使うことで事態の生き生きとした描写や微妙な感情表現が可能になるとも言われているようです。日本語にはオノマトペ表現が多いことから、日本語教育でもどのオノマトペをいつ導入するかを考えていく必要があると述べていました。

私自身の個人的な経験では、オノマトペを日本語クラスで扱うと、学習者の反応がよいことが多く、オノマトペへの学習者の興味の高さを感じることがよくあります。ただ、どうしてもオノマトペを導入するときは語彙の導入になってしまうことが多く、オノマトペを「語彙」のみではなく、実際に使われる場面に合わせて導入するのが課題かなと思います。また、導入数が多すぎると学習者も壁を感じてしまうと思うので、秋元のいうとおり、オノマトペの選定は確かに必要かと思います。



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