レジスター(register・言語使用域)とは何か

レジスターとは

レジスター(register)は言語使用域とも訳されます。

このレジスターは選択体系機能言語学(Systemic Functional Linguistics)で使われる用語で、簡単にいうと、状況(situation)によりことばが変わることです(Halliday and Hasan 1989)。

 

選択体系機能言語学では状況のコンテクスト(context of situation)として以下の3つをあげています。

 

 

状況のコンテクスト(context of situation)
  • 活動領域(field):何を話すか
  • 役割関係(tenor):誰と話すか
  • 伝達様式(mode):どんな媒体で話すか

 

例えば「明日メールを送る」という同じ内容をいいたい場合でも、上司に話すときと、友達に話す場合では、おのずといい方は変わってきます。

上司だったら「明日メールをお送りします」と敬語を使うかもしれませんし、友達だと「明日、メール送るね」と簡単にいうかもしれません。

これは話し手と聞き手の関係性、つまり役割関係(tenor)に関係する言葉の違いです。

 

また、「明日メールを送る」という内容をLINEなどのSNSで送るか、電話で話すかでも言い方は変わってきます。LINEだったら絵文字を使ったりするかもしれません。

これは伝達様式(mode)に関係するものです。

 

これらの状況によることばの違いをregisterといっています。

「レジスターを意識させることが必要」といったときは、言語が使われる状況を意識し、その状況にふさわしいことばを使うようにしなければならないというような意味になるかと思います。

状況のコンテクスト

このレジスターを考えるときに、状況のコンテクスト(field, tenor, mode)を考える必要がありますが、その3つについてみていきたいと思います。

 

活動領域(field)

活動領域(field)は、会話の主題に関係します。

当たり前かもしれませんが、何について話すかによって、使う言葉も変わってきます。

 

最近、「ビジネス日本語」や「看護の日本語」など聞きますが、これは会話の主題によるレジスターです。

(ビジネスについて話すときはビジネスの専門用語が、看護について話すときは看護の専門用語がでてくるかと思います。)

 

役割関係(tenor)

役割関係(tenor)は会話に参加する人の関係です。

上記に述べた通り、誰と話すかによって、話し方は変わってきます。

非母語話者に対してはなすときに「フォーリナートーク(foreigner talk)」といったりしますが、これは役割関係によるレジスターだと考えられます。

「やさしい日本語」もここに含まれるのではないかと思います。

 

伝達様式(mode)

伝達様式(mode)は、どんな媒体を使ってはなすかということです。

例えば、話し言葉と書き言葉で、使うことばは変わってきます。

また、SNSに書くのか、YOUTUBEに動画をアップロードするのか、新聞に書くのかによっても、使うことばは変わってきます。

 

まとめ

レジスターについてまとめました。

何かのお役に立てれば幸いです。