日本語能力試験(JLPT)だけじゃない!日本語能力を測るための試験7つ

日本語学習者が受ける試験といえば、日本語能力試験(JLPT)が有名ですが、それ以外にも日本語能力を測るための試験はたくさんあります

 

この記事では、数ある日本語能力を測定する試験の中から7つを選んで紹介します。

1. 日本語能力試験(Japanese-Language Proficiency Test)

日本語能力試験(JLPT)は、現在、非母語話者対象の日本語能力試験で最大規模の試験です。

就職や進学の資格として使う人も多いです。

  • 開始年:1984年
  • 受験者数:1,009,074人(2018年現在)
  • 主催:公益財団法人日本国際教育支援協会と独立行政法人国際交流基金
    *国内は日本国際教育支援協会が、海外は国際交流基金が現地の機関と協力して行っています。
  • 実施地域:86の国・地域(2018年現在)
  • 受験回数:年2回(7月・12月)

 

レベルは1級~5級までの5つあり、1級が一番難しいです。

よく各レベルのことを「N1」「N2」「N3」「N4」「N5」といいます。

解答はマーク式で、スピーキングの試験はありません。

 

2. 日本留学試験(EJU)

日本留学試験(Examination for Japanese University Admission for International Students (EJU))は、日本の大学(学部)等に入学を希望する人を対象に、日本の大学等で必要となる日本語力及び基礎学力(理科・総合科目・数学)の評価するための試験です。

  • 開始年:2002年
  • 受験者数:59,331人(2019年現在)
  • 主催:独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)
  • 実施地域:日本の16都市や海外の17都市(主にアジア諸国)(2018年現在)
  • 受験回数:年2回(6月・11月)

 

この試験の特徴は、日本語以外にも基礎学力も試験対象になることです。

基礎学力を測るため「日本語」「総合科目」「数学」「理科」の4科目から、志望する大学の要請に合わせて1科目~3科目までを選んで受験します。

また、日本語能力試験(JLPT)と違い、全員同一の試験を受験します。得点でレベルを判定します。

 

3. BJTビジネス日本語能力テスト

BJTビジネス日本語能力テストは、ビジネスでの日本語コミュニケーションの能力を測る試験です。

  • 開始年:2002年
  • 受験者数:4,758人(2019年現在)
  • 主催:日本漢字能力検定協会
  • 実施地域:全国のピアソンVUE公認テストセンターと海外の18の国・地域(2021年現在)

 

800点満点で、「合格/不合格」ではなく、点数に応じてJ1+、J1、J2、J3、J4、J5の6段階のレベルで評価されます。

J1+が一番高いレベルです。

特定の受験日に一斉に受験するのではなく、各テストセンターでCBT方式(Computer Based Testing)(コンピューターを使って解答)で実施されるのも特徴です。

自分のスケジュールに合わせて受験でき、結果もすぐにわかります。

 

4. J.TEST 実用日本語検定

J.TEST実用日本語検定は、「外国人の日本語能力を客観的に測定する試験」として実施されています。

  • 開始年:1991年
  • 受験者数:45,257人(2017年)
  • 主催:日本語検定協会・J.TEST 事務局 株式会社語文研究社
  • 実施地域:国内4都市、海外12か国・地域
  • 受験回数:年6回

試験は、上級者向けの「A-Cレベル試験」、初級~中級者向けの「D-Eレベル試験」、入門者向けの「F-Gレベル試験」にわかれています。

また、日本語能力試験はマーク式が多いのですが、漢字の読み方を書く問題や短文作成など「記述式問題」があるのも特徴です。

 

5. 国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)

国際交流基金日本語基礎テスト(Japan Foundation Test for Basic Japanese, 略称:JFT-Basic)は、主に就労のために来日した外国人のための試験です。

「ある程度日常会話ができ、生活に支障がない程度の能力」があるかどうかを判定するテストです。CEFRでいうとA2レベルがあるかないかをチェックするテストです。

2019年4月1日から開始されている在留資格「特定技能1号」を得るために必要な日本語能力水準を測るテストとして活用されています。

  • 開始年:2019年
  • 受験者数:14,900人(2019年4月~2020年12月)
  • 主催:国際交流基金
  • 実施地域:47都道府県120都市・海外7か国(2021年現在)
  • 受験回数:年6回

60分ぐらいで簡単に受けられます。

コンピュータを使って解答するCBT方式です。

 

6. 日本語NAT-TEST

日本語NAT-TESTは、「日本語を母語としない日本語学習者の日本語能力を判定する試験」です。

  • 開始年:1989年
  • 受験者数:83,644人(2017年)
  • 主催:専門教育出版 日本語NAT-TEST運営委員会
  • 実施地域:16 か国(2021年現在)
  • 受験回数:年6回(1級と2級は年3回)

「5級」「4級」「3級」「2級」「1級」と5つのレベルがあり、それぞれの難易度は日本語能力試験(JLPT)に準拠しています。

日本語能力の事前対策として使われることが多いようです。

日本国内は東京・大阪のみで、海外(特にアジア諸国)を中心に実施されています。

 

7. J-CAT日本語テスト

J-CAT (Japanese Computerized Adaptive Test)はインターネット上で時間・場所の制約なしに実施できる適応型テストです。

  • 開始年:2005年(?)
  • 受験者数:年間2万人ほど
  • 主催:日本語教育支援協会

以前は、筑波大学日本語・日本事情遠隔教育拠点を事務局として運営されており、無料で利用できましたが、2020年4月から運転資金の確保のため、有料化されました。

2021年現在、成績表などを求めない場合、1人当たり1,000円で受験できます。

回答の正誤によって、能力別に異なる問題が提示されます。時間もレベルによって45分~90分と幅があります。

ネット上で必要なときに受けることができるので、教育機関のプレースメントテストでよく使用されます

 

まとめ

この記事では、日本語能力を測る試験の中から7つを紹介しました。

上記の7つ以外にも日本語能力を測るための試験はたくさんあります。何かのご参考になれば幸いです。

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