待遇表現とは何か?

待遇表現とは?

待遇表現とは、よく以下のように定義されます。

会話の相手や話題の人物との人間関係、会話の場面の改まり度、会話の内容などに配慮して使い分ける表現のこと。

近藤・小森(編)(2012)研究社 日本語教育事典 、p. 161)

 

 

待遇表現とは

例えば、

ペンを貸してほしい

 

ということを言いたかったとします。

 

相手との関係

同じことを聞きたい場合も、会話の相手との関係によって言い方は変わってきます。

 

上司と話すときは「すみません。お借りしてもいいですか?」と敬語を使うかもしれません。

友達と話すときは、「ペン、借りてもいい?」と敬語は使わないかもしれません。

 

会話の場面

また、会話の場面によっても言い方は変わってきます。

同じ上司と話す場合でも、会社の会議中だと「すみません。ペンお借りしてもいいですか?」というかもしれません。

 

飲み会の場だと「あ、ちょっとペン、借りてもいいですか?」とカジュアルな言い方になるかもしれません。

 

会話の内容

また、会話の内容についても変わってきます。

借りるものがペンの場合と、お金の場合だと、おのずと言い方もかわってくるでしょう。

 

待遇表現に含まれるもの

よく待遇表現といったときに含まれるものは、よく敬語などで代表される敬意表現です。

これは聞き手を高く待遇するので、プラスの待遇表現といわれます。

 

また、「~のやつ」、「てめえ」などの軽卑(けいひ)表現は、聞き手を低く扱うので、マイナスの待遇表現といわれます。

同じ敬語でも、「俺様」や「くれてやる」いうような自分を高めて相手を下げるような尊大語は、マイナスの待遇表現になります。

 

もっと詳しく知りたい方は

待遇表現についてもっと知りたい場合は、以下の本などが参考になるかと思います。

 

  • 蒲谷宏・坂本 恵・ 川口 義一(1996/2002)「敬語表現」大修館書店
  • 蒲谷宏(2013)「待遇コミュニケーション論」大修館書店

 

なお、「待遇表現」というのは日本語で生まれた表現で、私の知る限り、定着した英訳というのはないようです。

Taigu hyogenとローマ字で書いてから、「expressions of treatment」(Okamoto 2011, p. 3674)などの説明書きを加えることが多いようです。