Bialystokのバイリンガリズムと脳に関する別の講演も視聴しました。

昨日に引き続き、Bialystokの講演を視聴しました。これは去年レディング大学で行われたもののようです。

  • Ellen Bialystok. “How bilingualism helps your brain.”The Wolters Lecture at the University of Reading (2015年5月5日)


昨日の講演と同じで、Executive control systemが関連するタスクについては、モノリンガルに比べてバイリンガルは高い結果を出しているということを自身の研究結果を通して紹介していました。

彼女の研究の「バイリンガル」は両言語で高い能力を持った人を対象にしていることが多いようですが、バイリンガルといっても様々で、実際には彼女の研究対象であるモノリンガルとバイリンガルの中間にいるような人の場合はどうなのかなどにも少し触れていておもしろかったです。

一つ紹介していたのは、スペイン語のクラスを履修したモノリンガルの大学生についてのSullivan et al (2014)の研究です。言語を学んだ学生は半年後にはGo-nogo task(ある刺激に対する反応の速度・正確性等を図るタスク)などのタスクで、言語を学ばなかった学生よりも高い結果がでたそうです。この前の講演でも「経験が脳に影響を及ぼす」といっていましたが、言語を学ぶうちに、バイリンガルが得意とされるexecutive control systemに関する能力が高まったということなのかなと思います。

昨日も紹介しましたがBialystokの本はです↓

  • Bialystok, E. (2001). Bilingualism in development: Language, literacy, and cognition. Cambridge University Press.

数多く執筆していますが、書籍では最近は以下の本に寄稿しているようです。

  • Grosjean, F., & Li, P. (2012). The psycholinguistics of bilingualism. John Wiley & Sons.