第二言語習得研究における統計⑤:Inferential statistics(推計統計)とdescriptive statistics(記述統計)

統計の自学シリーズです。第5回目の今日も下記の本の第2章の続きを読み、統計を理解するために必要な概念として、inferential statisticsとdescriptive statisticsについて学びました(p.44-45) 。

  • Larson-Hall, Jenifer. A guide to doing statistics in second language research using SPSS and R. Routledge, 2015.

Inferential statistics(推計統計)とdescriptive statistics(記述統計)

選挙前の世論調査などは、その国の全員(母集団)の投票結果を知るために、無作為に特定の数の人(サンプル)を抽出して調査し、その結果をもとに母集団の傾向を推測します。

これと同様、多くの応用言語学の研究でも、母集団(population)の傾向などを知るために、サンプルを集めて実験をします。このとき、このサンプルの結果がもっと大きな母集団にも適用するものという推測のもと行っているので、これをinferetial statistics(推計統計)というそうです。

ただ、この推計統計が有効であるためには、サンプルを無作為に集める(random sample)必要があり、それができない場合は、推計統計の結果も当てにならないということになります。

実際のところ、応用言語学の研究では、サンプルは無作為ではないことが多いそうです。ただ、全世界にいる「日本語学習者」「英語学習者」など母集団から無作為に何人か抽出して実験を行うということは現実的に考えて不可能なこともあり、自分の研究の限界をしっかり記述し、過度に一般化しなければ問題ないとされることが多いようです。

 

descriptive statistics(記述統計)というのは、自分のサンプルについて、その背景情報(参加者の性別、年齢)や結果(テストの平均値など)を詳述することだそうです。

 

過去のシリーズです。