参考にした本
「ではないか」と「のではないか」の違いについて調べてみました。
参考にしたのは以下の本のp. 15です。
- 三枝 令子 (2003). 日本語文法演習 話し手の気持ちを表す表現―モダリティ・終
助詞 . スリーエーネットワーク
「ではないか」「のではないか」
以下の2つの文を比べてみてください。
- 全然電話がつながらないなあと思っていたら、なんと番号が間違っているではないか。
- 全然電話がつながらない。もしかして番号が間違っているのではないか。
「ではないか」は、何かに対する反論や強い意見を言うときに使います。
上の1の文だと「番号を間違えていた」ということを、強く言っています。
「のではないか」は、「そうかもしれない」と主張をやわらげるときに使います。
上の2の文だと「番号が間違っているのかもしれない」という意味になります。
名詞・な形容詞が前に来る場合
ただ、名詞やナ形容詞が「ではないか」の前にくる場合は、「ではないか」が「のではないか」と同じ意味に使われることもあります。
- こんなときこそゆっくり休んで考えることが必要ではないか。
- こんなときこそゆっくり休んで考えることが必要なのではないか。
この場合「必要ではないか」は、強く意見をいう意味と、主張をやわらげる意味の両方で使うことができます。(コンテクストによって意味が変わります)
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