Sociocultural theoryで有名なThorne(2012)の講演を視聴しました。

Thorneの講演がアップロードされていたので見てみました。

ThorneはLantolfと一緒にsociocultural theoryを提唱したことで有名です。

  • Lantolf, James P., Steven L. Thorne, and Matthew E. Poehner. “Sociocultural theory and second language development.” Theories in second language acquisition: An introduction (2015): 207-226.
  • Thorne (2012) Semiotic Flows, Bricolage, and Critical Language Awareness

この講演では、ブログやゲームなどを通して、学習者が社会に没頭し、積極的に学んでいる様子を報告していました。

彼が紹介していておもしろいなと思った研究は、米国に移民した中国人の子供に対する研究です(誰の研究か忘れてしまいました・・)。クラス内で教師と話すときは発話が少なかったその子供も、同じクラス内で友達と話すときは発話数が10倍増え、発話の中身もより複雑な文を使ったりしていたそうです。また、クラス外でも、教師と話しているときと比べて2倍ぐらい発話していたそうです。

また、Cultural historical activity theoryについても少し紹介していました。

これはVygotsky(ビゴツキー)の影響を受けたセオリーで、何かの学びについて分析するときは、学びそのものでなくて、学びのコンテクスト(歴史的背景・社会的状況等)にも目を向けなければいけないと言っているそうです。

その中で、ビゴツキーが提唱したmediated action(媒介される行為)ということにも触れていました。私達は、世界(対象)とかかわるときに、直接かかわるのではなくて、言葉のような「シンボル」や「物質」を媒介して世界とかかわっているという意味らしいです。また、私達は、言語のような媒介物を自分のものにすることにより、自らがどう行動し、どう世界と接していくか決定ができると言っていました。