第二言語学習理論と教授法②:生得主義

参考本

前回の続きです。この本の第4章(p. 104-106)を読みました。以下の記載もp. 104-106を参考にしています(多少加筆しています)。

  • Lightbown, Patsy M., and Nina Spada. How Languages are Learned 4th edition. Oxford University Press, 2013.

↑この本は外国語教授法などのクラスでよく教科書として使われています。

和訳版もあります。

  • Lightbown, Patsy M., et al. 『言語はどのように学ばれるか』 白井恭弘 , 岡田雅子訳 , 東京:岩波書店

前回の記事でも言ったとおり、行動主義の観点から言語習得を理解するにはいろいろと問題がでてきます。

そこでチョムスキーは別の角度から言語習得を捉えなおしました。

チョムスキーと普遍文法

チョムスキーは、普遍文法(Universal Grammar)を提唱し、人間がそれぞれの生まれ育った環境の言語を獲得するのができるのは、生まれながらにそういう言語機能を持っているからだといっています。(p. 104) 「うまれつき」ということに重きを置いているので、生得主義(innatism)などと言われます。

チョムスキーは基本は第一言語だけを扱っていましたが、Lydia White (2003)などの研究者が普遍文法は第二言語習得を理解するためにも適用できるといい、第二言語習得研究でも応用されるようになりました。

生成文法と第二言語習得研究

生成文法を使った研究は上級学習者とネイティブスピーカーを比較したものが多いようです。

研究には普遍文法を第二言語学習者もアクセスすることができるのかといった課題や、教室指導やフィードバックは役に立つのかなどといったテーマが含まれるようです。

  • White, Lydia. 2003. Second language acquisition and Universal Grammar. Cambridge University Press

 

その他の記事

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